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白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2019/07/15(月)   CATEGORY: 未分類
パリで国際チベット学会 ①トラブル編

■ついに私も大学者

欧米の学会は時差がきつくて不眠症が悪化するので避けてきたが、今回は英語の本を出版して宣伝しなければいけないし、学会が結成されて40周年ということもあり、パリで行われる国際チベット学会に参加することとした。
直前まで発表の準備をし、もろもろに忙殺されていたため、旅行の細かい準備までできずとりあえず地球の歩き方の地図部分だけ破り取って持って出発。

 空港について保安検査場でパスポートをとりだしてふっとめくってみると、なんかビザがたくさんはってある。「去年更新したばかりなのに多くね? 」よぎる不安。よく見ると私が手にしていたのは今年の1月に失効した古いパスポートであった。

 その昔、江上波夫先生が海外にでられた時、周りの人が「先生パスポートは?」と聞くと、「パスポートとは何だ」と答えたというレジェンドが頭をよぎる。私もついに江上波夫大先生と同クラスの大学者になったのか

 去年ロシアに行くのに、ロシアは入国時点で半年パスポートの期限が残ってなければいけないので、まだ半年以上期限が残っているのに新しいパスポートを作った。まだ期限が残っている古いパスポートには穴が開けられなかったのでそれで取り間違えたのである。てか同じ場所に保管すな、自分。
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「このまま家に帰って一週間寝て暮らそう」と一瞬思うが、パネルを主宰しているのでそうもいかず、次の日の便に振り替えてもらう。ちなみに、チェアマンを頼んでいたMichael van Praag教授がその朝、怪我で学会キャンセルとか伝えてきてるので、始まる前からこのパネルは呪われていた
 
 翌日、11時間の飛行の後、シャルル・ド・ゴール空港につく。ターミナル1は建設された70年代はアバンギャルドだったかもしれないが、今見ると社会主義ソ連風というか、ペテルスブルグの地下鉄風というか、タルコフスキー風というか、暗いしょぼい怖い建物。出口にでても案内表示がなく非常に不親切。あとで聞くとこのターミナル使った人はみな迷いまくっていた。

■北斗の拳の世界

空港から市内にでる電車は治安の悪い地域を通るので、強盗が多発している。在フランス日本大使館情報によるとギャングは複数人のってきて一人がとびこんでバッグをうばい、もうひとりがドアをしめて逃走を手伝い、バッグを放さないとホームまで引きずり出される、welcome to this crazy world ! な北斗の拳の世界である。そこでタクシーにのるが、あとで聞くとタクシーも渋滞で停車したところで路肩に潜んでいるギャングが窓ガラスを割ってバッグをとり、運転手も助けてくれないというので、アジア系女性の一人旅に安息の地はない

学会が指定したホテルはパリのはずれの13区にあり、とにかく大人数を安くとめることを優先したようで、会場から遠く、交通の便も悪く、サービスも悪いと三拍子揃ったすごいホテル(帰国の際空港まで一緒したカナダ人教授も「私の知る限り最低のホテルだ」と言い放っていた)。このホテル、初日から盗難が二件、発生して、2000ユーロとコンピューターとパスポートが取られたとかで、警察もきていた。どんだけセキュリティが甘いんだこのホテル。

しかし、パリも国際学会もはじめてのWくんは脳内で美化されたパリに酔っており、

「空港から市内にくる電車の中でいろいろな人種の人が乗り降りするのをみて、これが人権先進国の姿なんだ、とワクワクしました」という。

「この子は早く現実をみた方がいい」と思っていたら、その機会は意外に早くやってきた。

発表の終わった翌日、ちょっと一息とWくん市内で観光とルーブル美術館の前を歩いていたら、私とWくんはヒジャーブをかぶったイスラム系のローティーンの若い女の子に声をかけられた。彼らは、子供のための署名を集めているので署名してとしつこくつきまとう。署名をすると、今度は寄付をしろという。この時点で何かおかしいと思い、私はふりきったが、オメデタイWくんは同情して六ユーロだした(写真は無残な姿を晒すノートルダム大聖堂。屋根がおちてカジモドはもう住めない)。
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すると、その中東系の女の子はさらに電話番号を書けといってきて、気づくと二人の女の子も加わり総計三人に囲まれてまさに財布がとられようとしていた。つまり、募金は財布をださせるための手口で、署名で気を取られているすきに他の二人が財布をぬくシステムだったのである。さすがにWくんは途中で気づいて逃げたが、「人の善意を利用するなんてひでえ」とウツロな目でつぶやていた。

しかし、大柄なアフリカ系の男に張り倒されて財布とられたなら同情するが、イスラム系のローティーンの女の子三人にほだされて財布をとられそうになったのは笑い話にくくっていいと思う。

「目を覚ませ。これがパリだ! 」と私は勝ち誇ったのであった(何に勝つんだよ)。


■松岡修造がいるみたいな暑さ

今年の日本は梅雨空が続いて寒いがパリは連日めっちゃ暑く、みな半ズボン、ノースリーブ。二週前は熱波でヨーロッパで人が死にまくっており、私がいた間も連日快晴。一日のうちほんの数時間風がふくだけでほぼ無風。会場のinalcoは冷房がはいっているのが一階の講堂だけで、あとは蒸し風呂。ただ窓をあける以外の涼み方がないので人が部屋にはいってくるととにかくムッレムレ。

パリは緯度がたかいので夜は23時まで明るく朝は4時から明るいから、涼しくなる暇がない。結果、西日があたる部屋、中庭に面して風がまったく通らない部屋ははっきりいって地獄。汗まみれ。私達のパネルの部屋は西に向いている上に中庭に向いていたので、うだった。ホテは遠いからシャワーをあびに気軽にも戻れない。あまりに暑いので松岡修造がパリにいるのかと思い、検索したが、修造は長野にいた。パリの暑さは普通に地球温暖化が原因。

暑いとくればとすべてが臭い始める。もともとパリはネズミの都。世界遺産とかで古いものは古いままだし、中世から下水があるからネズミは繁殖しほうだい。Wくんは学会初日にトラムの駅まで歩く途中巨大なネズミの死骸をふみかけてショックで座り込んでいた(写真はひと目をはばからないパリの恋人たち)。
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そう花の都パリはとっても不衛生。トイレをがまんできない観光客や浮浪者が物陰で(地下鉄通路とか、公園の茂みとか、観光地の影になった場所)あたりかまわずシーをするので、折からの暑さで臭う臭う。シテ島におりる階段なんか17世紀からの立ちションの匂いが染み付いており、オエッとくる素敵な空間。
 恋人たちの都というより、し尿の都だね♥️

■パリ観光

というわけで、観光する気はもともとナッシングであったが、2019年4月15日に焼けたばっかりのノートルダムと、ダライラマの外交官ドルジエフ関連の史跡だけはちょっとだけは見に行いった。世界最大の観光都市パリは、川が流れていて、橋がかかっていて、お土産物屋が軒を連ねていて、観光客しかいなくて、お店は一見さんの観光客から全力でぼったくろうとしている店ばかりだから国際版の嵐山。
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こうエンドレスに毒づいていたらK先生がパリの人も同じことをいっていると賛同?してくれた。

ここでネガティブな方へのワンポイント・アドバイスです。行きの飛行機で見た「ミッションインポッシブルフォールアウト」ではトム・クルーズがさんざんパリの町をバイクで走り回っていました。なので、北斗の拳がきついという方はこれを見ればパリにこなくてすみますよ。

後編は40周年を迎えたチベット学会のレポート。
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COMMENT

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あくび母 | URL | 2019/07/17(水) 20:03 [EDIT]
読ませていただいただけで、湿気と臭いが感じられくたびれました。笑
一度パリ、ブルージュ、アムステルダムと旅したことがあります。クリスマス前の安いツアーでしたがつくづく冬でよかったと思いました。臭いと湿気だけはありませんでした"(-""-)"

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