fc2ブログ
白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2021/09/26(日)   CATEGORY: 未分類
初めての相撲観戦
とある偉い方にご招待いただき、国技館の溜席(砂かぶり)でお相撲を観戦する機会に恵まれた。

 実は私はなんども国技館に行ったことがあり、生力士も見たことがある。しかし、それはお相撲を見に行ったからではなく、国技館で行われるダライラマ14世の来日講演を聴きに行くためであり、生力士はモンゴル力士がダライラマを表敬訪問したことで目にしたのだ。そう、モンゴル人は伝統的にチベット仏教徒なのだ。よくよく覚えておいて。
242905417_10217035158985311_7358238988415617656_n.jpg

というわけで、本来の相撲観戦で国技館にきた。当然、相撲に関する知識はほぼゼロ。なので、事前にスー女のKさん(相撲雑誌にスー女対談で名前出して顔だしている方) にレクチャーをしていただく。

「よく分からないんだけど、やりたいことが一つだけあるの。座布団投げていい? どういうシチュエーションなら許される?」

Kさん「何いってんですか。そもそも座布団投げは禁止です。しかもそれを砂かぶりでやったら先生の席をとってくださった方に迷惑がかかります。現在は、コロナで声をだしての応援、座布団なげはとくに禁止。砂かぶりは食べ物はおろか飲み物も携帯も禁止です。」

「その禁止を破るとどうなるの? 前科がつくの? それとも出禁?」

Kさん「相撲協会から厳重注意がきます」

結構ぬるいな。しかし、規則は遵守するにこしたことはない。当日、Kさんに席についたらLineしろと言われていたので、する。

Kさん「先生、どこ座ってますか。向こう正面だとテレビに映りますよ」

何「向い正面」て。土俵丸いのに正面があるの? しばらくするとKさんが

「先生、今テレビみてるんですが、写ってますよ。先生向かい正面にいるんですよ」

まあマスクしているし悪いことしているわけでもないから、いっか。
242764543_10217035159105314_8896482103194880647_n.jpg

取り組みをみるが、テレビだと力士の名前が画面にでて、対戦成績とかがでるから分かりやすいが、現実には名前は読み上げを聞くしかなく、聞き取れたとしても二人いるどっちの力士の名なのかが分からない。西とか東とかいってもどっちの方角か分からない。土俵丸いじゃん。すると同じく招待されていたMさんが

Mさん「あそこが天皇陛下がお座りになるBox席であっちが正面。だからこっちは向かい正面。東と西は天井ちかくに表示がありますよ。」

と教えてくれた。そうか正面の反対だから向かい正面なのか。だから取り組みが終わった後の力士はみんなお尻むけてるんだ。結果とれたのはお尻の写真ばかりや。

 幕の内の土俵入りは、力士がまわしをしめて正装して勢揃いするので、ザ・伝統って感じで結構いい感じ。最後に横綱照の富士が西から入場して、それで終わり。

「すいません、白鵬って今も横綱ですよね。」

お茶屋さん「そうですよ。」

「なんで入ってこないんですか」

お茶屋さん「コロナで休場です」

と指さす方角をみると、休場力士の名前が取り組みのあとに書いてある。結構な数が休場している。

お茶屋さん「コロナが一人でるとその部屋全部休場になるんです」

知識ゼロを丸出しにしながら良い席にすわる私はおそらく周囲のコアな相撲ファンからは異星人のような目で見られていたことと思う。まさに猫に小判。

 何も知識のない私が面白いと思ったツボは懸賞金。懸賞金がまわっている間、アナウンサーは企業の宣伝をたんたんと連呼する。その企業の宣伝文句がわらっちゃうくらい自社名連呼するだけ。

「天下のNHKでこんな私企業の名前連呼していいんですかね」

Mさん「ここは放送ではカットされます」

そういえば懸賞金がまわっている時はカメラは引いている。あの時、企業名が連呼されていて、その声けすために解説席にマイク回すのか。

 あの承認欲求まるだしの企業の宣伝文句を感情をこめずにアナウンサーがたんたんと読み上げるのは、選挙で泡沫候補のとんでもないプロフィールを読むときのNHKアナウンサーの不動心に似ている。

そこが一番面白かった。

とくに応援している力士がいないので、体重が軽い方、年が上の方を応援することにしたが、年寄りは大体まけ、体重が軽い方はかなりの確率で重い力士を破っていた。結論、肥満と加齢はよくない。

一番いい席でお相撲を観戦してこんな感想しか言えないことがうける。

途中から枡席の一番前に座ってもいいと言われたのでそちらにうつる。溜席よりも見晴らしがよく写真がとりやすい。
さて、いよいよ一人横綱の登場。私は当然横綱が勝つだろうと思いつつ、格下の力士を応援。

 結果、横綱が負け、あまつさえ、土俵からたたらをふんでおりてくるではないか。溜席のお客さんの間をよけつつあるいていたが、あぶねーあぶねー。溜席はコロナで一つずつあいていたから、間をぬって横綱通り抜けたが、平常時だと一番前のお客さんでつっかかって二列目に倒れ込んだだろう。

 土俵際に親方が座っているのは、力士うけとめの防波堤であることに今更ながら気づく。

 そこではっと気づく。横綱が負ける=座布団が舞うシチュエーションではないか。私は辺りを見回したが、誰も投げない。みんな規則に忠実である。もしコロナでなかったら私の後頭部にも後ろの席からなげられた座布団があたっていたはずだ。
242600744_10217035158585301_311476039049075646_n.jpg

 コロナはいろいろな意味で観客を大人しくしていたのであった。

 はじめてのお相撲体験はこうして幕を閉じたのであった。

Kさん曰く「面白い日にいけてよかったですね、先生!」
[ TB*0 | CO*17 ] page top
Copyright © 白雪姫と七人の小坊主達. all rights reserved. ページの先頭へ