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白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2021/05/09(日)   CATEGORY: 未分類
チベット里親支援レポート
リアルで行われるチベット・イベントには、ぶっつけ的な要素が満載で、主催者が会場に集まってから司会者とか段取り決めるみたいなおおらかさがあるのだが、果たしてオンラインではどうであろうかと思ったら、オンライン・チベフェスはとりあえず時間通りに始まった。ほっとするのもつかの間、いきなりハウリングしまくっていて(同じ室内でパソコンを二台以上つけていると音が肉声と別のパソコンからでた音声をひろい生じる現象)ワロタ。しかし二日目午後くらいからは、スタッフがんばったのか状況は改善していた。

 今回は四日午後に流されたチベットの教育機関から日本の里親さんへのビデオレターをレポートする。録画がここにおいてあるようなのでチベットのマンダラや瞑想についての講義などはこちらでご覧いただきたい。

 子供たちのビデオ・メッセージはここ一ヶ月以内に録画されたもので、コロナで学校がオンラインになっていることもあり、大々的なことはできなかったとのこと。それでも「教育が受けられて嬉しい」という子供たちの言葉はなんか感動的だった。そいえばこのコロナ禍でチャイルドラインには、普段なら子供たちが「学校にいくのがつらい」とかいう電話が多いのに、今年は「学校にいけなくてつらい」という訴えが多かったとのこと。人は社会的な生き物なんだなあとそのニュースを聞いて思った

 話をもどそう。ビデオレターを送ってきたのは以下の四種類の学校であった。

(1) 難民社会の教育省が直営校するカリンポン、シッキム、シムラなどの四校。
(2) 難民社会でもっとも古い歴史をもつダラムサラのチベット子供村(TCV)。
(3) チベット・ホーム・ファンデーション(Tibet Home Foundation)が運営するムズリーの学校。
(4) マンジュシュリ孤児院基金(Manjushri Orpharn Fund)が運営するタワン(アルナーチャル・プラデーシュ州)のマンジュシュリ学校。

(1) 教育省直営校
 カリンポン校の子 「[里親支援の御陰で]家族が学費と生活費のために苦労することがなくなりました。一生懸命勉強していますが、これからもっとがんばります。」
 シムラ校の女の子。「将来チベットの伝統医学を学び医師になりたいと思っています」
 シムラ校の男の子。「ラダック出身のテンジンリクジンです。中学三年です。時間がある時は本を読んだりサッカーをするのが好きです。ここが学校の講堂です(ダライラマの写真が掲げられている)。六時に起床して六時半から七時まで、午後は五時から五時半までここでみなで読経します。[図書館にきて]日曜日はここでみなでテレビで映画やニュースをみています(背後には本土チベットの地図が掲げられている)。
[シムラ校]みなで声を揃えて「仏性会※のみなさんありがとうございまーす」。

※仏性会とはダライラマ法王が1989年にノーベル平和賞をとる前からずっと法王と交流し難民社会を支援をしている仏教勉強会。
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(2)「チベット子供村」 (TCV)
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 TCV理事長「TCVハチベット本土からの子供や貧困家庭の子、そして孤児たちの世話をする、学校というより教育と福祉を行う慈善団体です。1959年にチベットは国を失い1960年代多くの人が法王について亡命しました。そのような状況下でTCVはまず[親を失った子を保護する]保育園として始まりました。法王は何よりも教育を重視し、ここTCVはダライラマの構想を実践する場所となっています。

 現在は難民社会でもっとも大きな教育施設になりました。TCV の支部は北はインドのラダックから南はバイラクッペまであり、現在約8000人の子供が教育を受けています。ダラムサラには1200人の子供が勉強しており、教師と寮母さんなどのスタッフは200人います。38名の子供が日本からの支援を受けています。これまで72000人以上の子供たちがチベットの伝統文化と現代教育を受けて卒業しました。TCVの理念は「まず、自分より他人を思いなさい」(Other before Slef)です。
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 私たちが考える「良い教育」とは家庭環境や宗教やカーストや人種に拘わらず、子供たちに思いやりもたせ、皆一つの家族であるという感覚を育むことです。これは法王のお考えでもありチベット文化の本質でもあります。子供たちが次世代の世界のお手本になるように育てるように努力しています。


そして子供たちのビデオレター「枕詞がダライラマ法王とジェツンペマかあさんのおかげ勉強ができます。日本の●×さんから支援を受けています。小学校から高校一年まで。学費・政活費だけでなくお土産も戴きました。心から感謝しています。」となっていたのが印象的。本当にダライラマが始められた施設なのだなあ。

(3)ムズリーのTibet Home Foundation(CST)では日本人が35名の子供たちの里親になっているとのこと。子供達が富士山の絵とかかいているのが日本によせていて健気。

(4)タワンのマンジュシリ校
 さて今回四種類の学校のうち、タワンが一番外国人が入りにくい場所である。国境紛争地帯であるため、外国人の入境が長く制限されていたからだ。ここではKIKUのみなさんの支援により57名の子供がサポートされている。
 小学校低学年の子が集まってThank you ボードを掲げている(日本の旗もみえる)。真ん中にトゥプテン・プンツォク師が読経してるのがチベットらしくていい。
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師「みなさまの幸せと長寿を祈ります。KIKUのすべてのメンバー。龍村和子ファミリーのみなさん、タシデレ(こんにちわ)。トゥチィチェ(ありがとう)、[日本語で]ありがとうございます。

アマルグルン院長「「なくなられた久保隆さんのご家族に深くお悔やみ申し上げます。久保さんは私たち家族の一員でした。彼は私たちの心、そして祈りの中に存在し続けています。」


最後にアリヤ代表がしめのことば 
アリヤ代表「以上のチベット人の学校は教育省(Department of Education)に管轄されています。チベット政府にとってチベット問題の次に重要なのが子供の教育です。伝統と近代教育を子供たちに伝え、ちゃんとした人間ができるようにしています。モットーはOther before Self(自分より他人を大切に)。come to learn go to serve (学べ、そして社会に貢献しろ)です。この理想に基づいてインドばかりかブータン、ネパールにまで全部で85校以上が運営されています。経済的に困窮している家族の子供には世界各国から里親支援をしていただいています。

 もし里親に興味のある方は事務所に連絡ください(サイトはここ)。子供を紹介します。その子供に高校生になるまでスポンサーができます。可能な限りでいいです。子供たちからの手紙とかカードをもらうことができます。TCVの運動会に参加するなどして自分の里子に会うこともできます。

 実はわたしもドイツの里親の支援で学校をでました。私が高校生になるまで支援してくれました。私が大学をでて[難民政府に就職し]ドイツに仕事で行くことになった時、その里親に連絡したら、高齢になっていましたが、会うことができてお互い嬉しかったです。人間は相通じあうことはとても大事です。

 2008年のチベット蜂起以前にはチベット本土からきた子供たちがインドのチベット学校で学んだ後、残る人もいれば本土に帰る子もありました。しかし、2008年からは中国政府が国境の警戒を厳しくしたので本土からくる子供はまったくなくなりました。

 しかし本土ではチベット文化を教える機会はどんどん減少しているので、本土のチベット人はチベット語もチベット文化も勉強できずアイデンティティを守ることができなくなっています。しかし、インドのチベット人はみなさんの御陰さまでチベット文化をまもることができています。

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DATE: 2021/05/01(土)   CATEGORY: 未分類
チベットフェスティバル (オンライン)
雨が降ったりやんだりの不安定な天気が続いているが、大気には新緑の香りが充満している。外にでたくなる季節ではあるが、コロナで宣言が出ているためデパートも飲食店も閉まりっぱなし。閉門蟄居が推奨されている。スーパーでは旅にでた気になる物産展が開催されているため、本ブログもエア旅行の紹介を。まず、エアブータンを楽しんでいただくため、ブータン料理に挑戦。いや私でなく院生Wくんがだけど(爆笑)。

シェフ院生Wくんはブータンの食材を見事に代表的な料理エダマツィ(唐辛子のチーズフォンデュ)とパクシャパ(豚バラ唐辛子煮込み)に作り上げてくれた。探してみたら両方ともクックパッドにレシピがおちていて、いまや食材さえあればどんな国の料理でも自宅でつくれるんやなあと感無量。彼の腕がよかったため辛いながらもご飯がすすんだ。食材をくださったTさん、作ってくれたWくん、ありがとうございました。

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次はエアチベットのご紹介。ゴールデンウィーク恒例のチベット文化の啓蒙イベントチベフェスが今年はオンラインで開かれます。閲覧のみなら、Tibet House Japanのフェイスブックから live配信でみられるとのこと(サイトはここ)個人的にはボールドにした五月三日の午後のチベット・ハウス職員によるチベット料理のプレゼンと四日の午後のチベットの教育機関からのビデオメッセージに興味がある。歌と踊りは流しっぱなしにしておこうと思っている。

5月2日(日)
午前11時~午後12時30分 チベットハウス代表アリヤから、開会のご挨拶と、チベットの歌と音楽
午後2時 ~午後3時30分 チベットの歌と音楽

5月3日(月)
午前11時~午後12時30分 「砂曼荼羅、その目的と意味」 クンチョク・シタル師
午後2時 ~午後3時30分 チベット料理クッキング バター茶・パク(麦焦がし)・テントゥック(麺)
プレゼンター:ジグメとロブサン(チベットハウス・ジャパン職員)

5月4日(火)
午前11時~午後12時30分 「入門:仏教瞑想と修行」 ゲシェー・テンジン・ウセル師
午後2時 ~午後3時30分 ビデオメッセージ 「チベット現地教育機関と子供達から、サポーターの皆様へ」

5月5日(水)

午前11時~午後12時30分 「チベットの宗教文化」 チベットハウス・ジャパン代表 TGアリヤ
午後2時 ~午後3時30分 チベットの歌と音楽/終わりのことば


見るだけでなくBlueJeansで参加したいという方は(会員優先)、以下の情報を申込先メールアドレスまで送信すれば追ってミーティングIDとパスワードが送られてくるとのこと。

1.参加イベント(下記「 スケジュール」参照)
2.メールアドレス
3.参加者名
申込先メールアドレス:tibethouse.jp@tibet.net






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