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白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2010/01/30(土)   CATEGORY: 未分類
七つの大罪
 現在、ダライ・ラマ法王特使と中国共産党の幹部が「対話」中。これまで両者の対話といえば、喧嘩うっとんのかゴルァというような内容で、特に最後に行われた一年三ヶ月前の会合はひどくて、去年来日したケルサン特使の談によると、

中「実質的な自治? それがどういものかレポートしなさい」
と行ってきたものだから、チベット政府はその自治の内容を具体的にレポートして出した。すると、中国読みもしないで投げ返して、

中「あなたたちはわたしたちの試験に通らなかった。題名からしてダメ」とのたまったそうな。

 それでさすがにチベット側もあきれ果て、もう「チベット側からは中国に対話を呼びかけることはない」ことを決めたのでした。

で、今回中国側が「対話」の席についた理由は

(1)オバマさんが去年延期したダライ・ラマ法王との会見が近づいていること、
(2)オバマ政権がPac3を台湾に売却を決定したこと、
(3)オバマ政権が中国で検索の自由化を求めているグーグルの後押しをしていること、
などでしょう。中国政府は、チベット人居住地域における経済発展を約束とかいっておりますが、今更開発独裁みたいな論理もちだしてもは誰も納得しません。もう少しがんばりましょう。
 
 鳩山さんのものの考え方ってホワイト・リベラルっぽいなー、と思っていたけど、今回の施政方針演説でその感を強くした。彼、去年デリーを訪れてガンディー廟に参拝しているし(私もほぼ同時期参拝してるし 笑)、今回の演説にもガンディーの説く七つの大罪とかをちりばめているし(いやごめん、わたしガンディー尊敬してるし 笑)。

 ちなみに、ガンディーの説く七つの大罪とは

不労所得。 Wealth without Work
道義心なき快楽の追求。 Pleasure without Conscience
人類愛なき科学技術の追求。 Science without Humanity
人格教育なき知識のつめこみ Knowledge without Character
信条なき政治。 Politics without Principle
倫理観なき商売。Commerce without Morality
自己犠牲なき信仰。 Worship without Sacrifice

 つまり、人のあるべき生き方というやつですな。そしたら、こんなことになった。



 鳩山演説「労働なき富」にヤジ、「それはあんただ」 1月30日7時24分配信 読売新聞

 昨年12月30日、インド訪問から帰国した鳩山首相は、松井孝治官房副長官に「自分の政治理念と非常に重なる」と告げ、インド建国の父、マハトマ・ガンジーの言葉を演説に盛り込むよう求めた。
ニューデリーのガンジー廟で見た「七つの社会的大罪」だった。

 だが、26日の閣議で演説全文を目にした閣僚たちは、仰天した。「七つ」の中には、「労働なき富」という言葉があったのだ。首相が実母から毎月1500万円もの資金提供を受けていた問題を想起させないか――。

 「『労働なき富』というのは、大丈夫ですか?」。閣僚の一人がおそるおそる切り出すと、首相は「自分のことを言われるのはわかっている。だからと言って(ガンジーの言葉が)間違っているんですか?」とむきになった。

 この場で演説を読み上げた松井氏は「途中で感極まって涙を流した」(閣僚)といい、手直しを求める雰囲気ではなかったという。

 閣僚らの不安は的中した。参院本会議場で首相が「労働なき富」と読み上げた瞬間、野党席からは「それはあんただ」と激しいヤジが飛び交った。

 それでも、首相の危機感は薄い。「国民の心に響いたらと思っている。批判も覚悟で思い切ってやらせていただいた」。29日夜、首相は満足そうに語った。


わたしは歩く無党派層であり、「あなたたとともに地獄までお伴します」みたいに支持している特定の政党も政治家もない。しかし、このニュースに記されているこの鳩山さんに限っていえば、わりといいかも。

 とくに、「自分のことを言われるのはわかっている。だからと言って(ガンジーの言葉が)間違っているんですか?」というところでキター!!!!

 こういう発言を見ると本当にこの人は育ちも人もいい。
 
 彼は首相として結構なサラリーを頂いているわけだが、もともとお金持ちな分、毎年毎年巨額の税金を国にもっていかれているわけである。収支決算してみれば、ただ働きどころか、カネ払って苦労しているわけである。

 私が彼の立場だったら、ママからの巨額の遺産を投資顧問なんかに増やしてもらいながら、あのまま学者を続けて(そう、鳩山さんは政治家になる前はもと学者)、教授になってカワイイゼミ生と楽しく飲みに行ったりしているはずである(後半については今の自分、まんまやん 笑)。

彼が政治家を続けているのは、まさに彼のもつ政治的信条、まさにプリンシプル(信条)を実現せんとの思いからであろう。ノブレス・オブリージである。利権を誘導するとか、力があるとかを理由に投票しているような人は聞いたことがないだろう、こんな言葉わ。彼は権力を得るため、カネを得るために、エゴを満たすために政治家になった人とは違うのである。
 彼は自分のことは考えていない。人類のため、美しいヴィジョンのために自己の人生を捧げているのである。
 
 しかも、彼は残る六つの大罪はおかしていない。その彼を不労所得のみでヤジるのはあまりにも品がない。

 汚い政治の世界でクソミソに言われながらも、ガンディーの理想を説こうとしている彼をとりあえずは評価して、ナマ温かく見守っていこうと思う(これからの発言いかんによっては是々非々ですが。だってこの人発言ブレまくるんだもん)。
 
 それにしても、倫理も品格も崩壊しつつある日本で、その美しいヴィジョンを実現するためには、もう少し決断力とかリーダーシップとか、非情さとかが加わらないとね。

 最後に鳩山さんにエールを送ります。

 がんばれー!! 日本を立て直し、六月に来日したダライ・ラマ法王と握手し互いの思想の近いことを確認しあい、北京に向けては、一向に改善しないチベットの状況を改めよと呼びかけ、さらに成田空港で籠城しているフウさんを上海に返してやり、二年たってもぜんぜん解明しない毒ギョーザ事件について中国政府を問いただし、日本の領海内て創業していたのに銃撃された北海道の漁師さんのために、ロシア政府に抗議せよ!!!(て書いたら、後にこの漁船違法操業していたとかいう報道がなされている。GPSをとめて航跡を意図的に消していたとな。もしこれが本当なら、漁師さんへ一言。喰い詰まって違法操業したところまでは、生活のためということでぎりぎりしょうがないともいえよう。しかし、ウソつくんじゃねえ。おかげで日本国も私もロシア人を悪いことをしていない船を銃撃する悪い人と速断したやないか!!!ウソが一番いかん。)

 て、どんだけ問題山積しているんだよ。

で、今テレビ見ていたら今日はガンディーが暗殺された命日で、孫のエラ・ガンディーが遺灰をインド洋に流すというニュースをやっている。
 今日、たまたまこのエントリーを書いたのも何かの因縁。
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DATE: 2010/01/22(金)   CATEGORY: 未分類
『少年キム』からリチャード・ギアまで
 ゼミのあと、今度の二月末か三月には本屋さんに並ぶことになる拙著について、編集者の0くんが打ち合わせにきてくれる。

 彼は実はこのゼミの出身で、2008年くらいかな? 突然連絡をくれて、「今、出版社におつとめしているので、本をだしませんか?」的なオファーがあった。元ゼミ生でいい子なのでもちろん力になってあげたかった。

しかし、いかんせん自分、これイケる、と思って調べていって、やっぱ面白いわ、ってなって、さらに調べていったらあらステキみたいな仕事の仕方なので、ムラがあるのなんのって。

 なので「すぐには書けないかも」と答える。

 O君は偉かった。まったく催促しないのである。
 がしかし、わたくしがどちらかで講演させていただくと、かならずその一隅にいて静かにニコニコしながら聞いているのである。

 これがプレッシャーにならない人はいるだろうか。

 去年の年賀状だって、あんまりおとなしすぎて健気なので、仕事しない自分を責めたよ。で、その年賀状をいつも目につくところに貼って自分を戒めることとした。

 その原稿が仕上がり、とうとう題名決定というところまできたのである。

 題名決めないと表紙のデザインができない。しかして自分忙しくて何も思いつかない。そこで、ゼミのあとついてきてくれたピンガ、Yくん、Hくん、M子ちゃん、K太とともに喫茶店に入り、本の内容をかいつまんで話した後に

「きみ達の個性豊かな若い頭脳によって、タイトル考えてくれ」と、頼む。

するとみな口を揃えて

「何も思いつきません」

 そこで、とりあえず、一人一人に紙を配ってブレーン・ストーミングをやってみることとする。

 「文芸書だから格調高く、奇をてらってなくて、たとえていえばクラッシックの名曲みたいな、センスがよくて、知的な層に受けるような、できれば動きがあって、チベットとその言葉で検索かけたらいっぱつで上にでてくるような印象的なやつ。ありきたりの言葉だと検索でうもれちゃうからね」と注文をつける。すると

「えー、何も出てこない」「前頭葉死んでます」「難しいですよ」

「就活でやったでしょうが。そんなんでよく就職試験とおったね。わかったよ。もう少し簡単にしてどういう言葉にいいイメージをもつか、今自分がいちばん心が洗われる、美しいイメージを挙げて」というと

作詩・作曲もやっているYくん「銀嶺・天啓・星・光・波・夢・澪つくし・深更・思慕・東方の賢人」

ま、いい感じである。

太めのK太「月・星・太陽・トビウオ・絶壁・コーンスープ・砂糖・なべ」

「後ろの方なんだよ。意味わかんないよ」

やや暗いH君「月・星・地図」

M子ちゃん「レッサーパンダ カネ 憧憬 マグロ」

「あんた達、絶対病んでる!!!」

ピンガ「JK AKB48 崖の上のポニョ」

「なんじゃそりゃ! 却下!!」


あきれ果てたO君はこれを見てすぐさま帰り支度を始めた。
意外に若い頭脳は使えなかったのであった(笑)。

で、結局、タイトルは正統派の文芸書らしくオーソドックスに

主タイトルが

西洋とチベットの150年

サブタイトルが

少年キムからリチャード・ギアまで に決定しました!

メインを正攻法にして、サブで印象に残して検索にひっかかろうという魂胆です。
ご協力いただいたゼミのみんな、ありがとう!
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DATE: 2010/01/17(日)   CATEGORY: 未分類
哲人政治が恋しい
 読まなければいけない卒論・修論・博論、チベットの教科書の和訳の初稿、西洋とチベットの百五十年についての初稿、とこれに加えて、もうすぐ学期末試験の採点まで加わる。やらなければならない仕事が増えれば増えるほど、やる気も反比例してなくなる。

 だるい。さむい。つらい(わー、脚韻踏んでるー)。

 しかし、新聞とかニュースの紙面が最近醜い。

 「タンス預金四億円」て、どんだけ大きなタンスなんだよ。で、四億円を「単純な計算ミス」とか、どんだけ数学できないんだよ。で、民主党の支持者は、「国策捜査だ」「自民党も同じことやっているのに逮捕されていない」とかいって検察をののしるけど、かばったことになってないだろうが。もし自民党もやっているなら、それも悪い、それだけだ。

 私はとくに支持政党ないが、ある政党支持するあまり「ひいきの引き倒し」みたいな支援者を見ていると「そのエールはあなたの愛する●党にとって逆の効果しかないよ」と言いたくなる。

 それにしても、悪事に手を染めちゃって、それが天下にばれたりした場合、さらなる醜態を重ねず「ごめんなさい、自分間違ってました。」と謝ることができないかね。

 タイガー・ウッズもクリントンも自分の恥の歴史をさらされたら、ちゃんと謝ったよ。もし同じことを何度もしてしまう弱い性格であったとしても、嘘いって開き直るよりは遙かにマシ。少なくとも、謝る映像が流れるたびによい子のアメリカ国民は「ああ、奥さんがいるのに浮気するのは悪いことなんだな」と覚えることができるからだ。

 しかし、ここんとこの検察VS政権のメンツ合戦とかいう、報道見ていると、中国か!(欧米か!のノリで 古)とツッこみたくなる。
 
 政治家とかCEOとかはその国や会社の顔なわけで、その姿が行動がかっこよければよい程、国民も社員も士気が上がる。テレビカメラの前で平気で自己を正当化したり、泥酔して国際会議にのぞむような人は士気が下がるので責任ある地位についてほしくない。

 日本人は対抗する勢力を制圧して自分の主張を通すことができる人を「政治力がある」といって、一目おくけど、これって決していいことでない。

 金や力をもった個人が、その日の気まぐれで主張を通すようなそんな社会は悪夢でしかない。政治家や社長がたくさんの愛人を囲っているのを、「好き勝手できてうらやましい」と許容するような社会は少なくとも私はイヤだ。「金や力をもっている人はその分だけ社会的責任が生じる。人の手本でなければならない」と感じるような人が多い社会の方がいい。

 何かの政策を実現する場合にも、その主張が客観的に言って是か否かが、その政策を通す基準であるような社会の方がよほど健全である。こういうと、すぐに原理主義者とか決めつけるアホがいるが、人を幸せにする倫理や政策に限っては原理主義は決して悪いことではない。

 人間が、理想や理念を掲げて、人の同意をえて世の中を少しずつよくしていこうと努力するのを止め、みなが「政治力」や「剛腕」などにたよりはじめたら、それはロ●アとか、●国化の始まりだ。

 今、中国様は経済力とかがついたことによりおごり高ぶっており、言論統制や人権問題について問われても、寝言としか思えない主張を繰り返しているが、ああいうのを「みっともない」と思う人がいるうちは日本もまあ成熟した国家と言えるだろう。それを「政治力がある」とか言って一目おき出したら、もうアカンな。日本は経済ばかりでなく、精神も腐れきったことになる。

 わたしはグーグルの英断に敬意を表したい。「do not evil」(悪事を犯すな)を社是に掲げているあなたの態度に喝采を送りたい。私は結構リアリストなので、すぐにバラ色の結末がくるとは思わないが、グーグルのこの行動は暗闇の中にともる一瞬の灯火のように人々に希望を与えた。

 もういい加減、力とか金とかで動く社会を見直さないといけないことに、みんな気づいているはず。
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DATE: 2010/01/13(水)   CATEGORY: 未分類
グーグル中国にキレる
 月曜日、デスクトップのパソコンが壊れた。

 なんかのソフトをダウンロードした時、たのみもしないコバンザメ宣伝ソフトがインストールされてしまい、それをナチュラルに削除したら、その削除の仕方が悪かったため、システムは不安定となり、セキュリティソフトが反応しっぱなし。仕方ないので、今度はセキュリティソフトを削除して再起動したら、再起動した画面は生まれたばかりの子鹿のように震えてブラックアウトした(詩人だな)。

 ああこのパソコンに入っているあんなデータやこんなデータはダンナが帰ってくるまでサルベージ不能。そう、私はパソコン関係はダンナにまかせっきりなので、it知能はジュラ紀止まり。そもそもジュラ紀が無理にアプリケーションを削ったからパソコンが死んだのである。

 ダンナが帰ってくるまでの四日間、わたくしは小さなモバイル一つで生きるしかない。幸いにもメールはGmailにすべて転送しているので、なんとか読めるが、Gmailはよくわかんないけど重要なメールも迷惑メールに仕分けされていて、土曜日にあるとある博論面接の予定を告げる某教授のメールも、迷惑メールに入ってしまっていた。

 チベット情報メーリス「リンカ」もなぜか半分は迷惑メールに入っている。わかわからん。ああ、ゼミのメーリスを流すこともできない。いよいよ陸の孤島である。そもそもこうなってしまったのも、ダンナ様がit関連の知識を一切伝授してくれなかったからである。

 そう電話でダンナに訴えたら、「だってアナタ端から覚える気ないじゃない」

 そこでハタと思い至る。私のなき母は、お茶・お花はもちろんのこと、習字は師範格、料理・掃除・裁縫・着付けすべてできた。性格もやさしくて忍耐強く(そりゃそうだ私を育てたのだから忍耐がなきゃやってられん)、今思うと本当にすばらしい女性だった。で、その母の一人娘でありながら、

 自分、全部できない。

 性格も真逆。

 字の汚さも師範格(笑)。

 前世である。

 さて、グーグルが中国政府の検閲強制にキレかかってます。よく今まで我慢しました。メモ代わりに最後にパユルに掲載されたBBCもはっときます。

 ちなみに、中国のパソコンからチベット(西蔵)を入力しても、観光情報がひっかかるだけで、ダライ・ラマとかリチャギとかのページは見ることはできません。これって、もちろん漢民族の国民に対して、チベットに対して行っている行為を知らさないためである。
 で、このような検閲を中国でビジネスするためにヤフーもグーグルものまされていたわけ。しかし、それに対してとうとうグーグルがきれたわけです。金儲けより良心が勝ったのですね。

 欧米よ、なんとか腰砕けにならず最後まで中国政府とたたかってくれ。オバマさん、アンタちゃんと仕事してよ。

ちなみに、ちょっと気になかったのが、亡命政府のニュースサイト「パユル」(チベット語で祖国という意味)には、最近中国政府の出先機関「孔子学院」(早稲田にもある 笑)の宣伝がどんどん増えていた。

 チベットサポーターがチェックするこのサイトで孔子学院の宣伝しても、誰もクリックしないだろうが、と思っていたが、その宣伝をだしていたのがグーグル。

 で、今日「パユル」行ってみたら、今のところ孔子学院の宣伝がでてこない。

 このまま永遠にでてこないことを願う。


●グーグル、中国から撤退も サイバー攻撃と検閲に反発

1月13日10時39分配信 CNN.co.jp
ワシントン(CNN) ネット検索大手の米グーグルは12日、中国で何者かが人権活動家の電子メールに不正アクセスしようとした痕跡があると発表し、ネット検閲をこれ以上続けなければならないのであれば、中国サイトの閉鎖や同国からの撤退も辞さないとの姿勢を示した。

グーグルによると、12月半ばに何者かが同社など20社あまりを狙って巧妙なサイバー攻撃を仕掛けた。狙われたのは米国、欧州、中国に住む人権活動家の電子メールだが、攻撃の目的は達成されなかったようだとしている。

しかし、今回のような攻撃や監視を受けている実態に加え、中国ではこれまでにもウェブ上の言論統制を強める動きがあったとグーグルは説明。中国で運営している検索サイト「Google.cn」で中国政府が問題視するサイトが表示されないなど結果が操作されている実態についても、「検索の検閲をこれ以上続けたくないとの判断に至った」と述べた。

こうした経緯から、中国の事業について考え直す必要があると判断し、今後数週間かけて中国政府と話し合い、検閲なしの検索エンジンを法律の枠内で運営できないかどうか検討すると表明。交渉次第では、Google.cnのサイト閉鎖や同社の中国からの撤退を余儀なくされる可能性もあると言明した。


●中国の言論統制に初の「抵抗」…グーグル

1月13日15時35分配信 読売新聞
 【ワシントン=黒瀬悦成】インターネット検索世界最大手の米グーグル社が12日、中国語サイトの検索結果の検閲受け入れを停止し、中国事業からの撤退も検討する計画を発表したことで、米ネット関連企業が、中国当局の言論統制への「協力」を見直す機運が広がる可能性が出てきた。

 中国当局は米ネット関連企業に対し、民主化運動や、チベットと新疆(しんきょう)ウイグル両自治区の独立運動などに関する「有害」ウェブサイトの閲覧規制への協力を中国事業の条件として突きつけてきた。これに従った業界に対し、米議会はグーグルとヤフー、マイクロソフト、シスコシステムズの大手4社を名指しして非難していた。

 今年に入ってからも、米アップル社が、携帯電話iPhone(アイフォーン)の中国での利用者に対し、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世や亡命ウイグル人組織に関するアプリケーションのダウンロードを規制していると報じられ、「成長市場・中国への参入を優先する思惑から、中国当局に迎合している」との批判が広がっていた。

 今回のグーグルの決定は、こうした批判に初めて応えるものだ。

●Google 'may pull out of China after Gmail cyber attack'

BBC[Wednesday, January 13, 2010 08:59]

Internet giant Google says it may end its operations in China after hackers targeted the e-mail accounts of Chinese human rights activists.

It said it had found a "sophisticated and targeted attack on our corporate infrastructure originating from China".

It did not specifically accuse China's government but said it was no longer willing to censor its Chinese site's results, as the government requires.

Google says the decision may mean it has to shut the site, set up in 2006.

Phishing scam

Shortly after the news was announced, shares in Google fell by 1.9% to $579 (£358) in after-hours trading in New York.

Google's David Drummond said: "A primary goal of the attackers was accessing the Gmail accounts of Chinese human rights activists."
The company said its investigation into the attack found two Gmail accounts appeared to have been accessed.

However, activity was limited to account information such as the date the account was created and subject line, rather than e-mail content, it said.

It said it had also discovered that the accounts of dozens of US, China and Europe-based Gmail users, who are "advocates of human rights in China", appeared to have been "routinely accessed by third parties".

It said these accounts had not been accessed through any security breach at Google, but "most likely via phishing scams or malware placed on users' computers".

At least 20 other large companies from a wide range of businesses were similarly targeted, it added.

Google said it would hold talks with the Chinese government in the coming weeks to look at operating an unfiltered search engine within the law.

The decision, it said, had been "incredibly hard" and was made by company executives in the US, not employees in China.

BBC technology correspondent Rory Cellan-Jones said the attacks, coupled with further attempts to limit free speech, had led Google to reconsider its position.

"If, as seems likely, the government refuses to allow it to operate an uncensored service, then Google will pull out.

"That will leave other overseas web companies operating in China with difficult decisions to make," he added.

Google first launched in China four years ago after agreeing to censor some search results.

The move led to accusations it had betrayed its company motto - "don't be evil" but Google argued it would be more damaging for civil liberties if it pulled out of China entirely.


1月14日の授業のあと、ゼミ生のK太が、ケータイのニュースサイトをみせてくれて

K太「今、中国のグーグルでダライ・ラマも天安門も検索可能になったらしいですよ」とみれせてくれた画面にはあの有名な、「戦車に紙袋一つで立ち向かう男」の写真が(笑)

私「うおおお、グーグルやってくれるな。もうやけくそじゃない。あーこりゃ面白いわ。でもね、かりに中国の人が真実を知ることができるようになっても、そのニュースをどう受け止めるかは個人の倫理の問題。一番の問題は今の中国人がそれを知って恥ずかしいという気持ちになる人がどれだけいるかよ。情報を自由化してなおかつ、倫理教育やってはじめて中国がまともな国家になって、チベット人もいじめられなくなるんだよね。」


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DATE: 2010/01/10(日)   CATEGORY: 未分類
初大喜利
 木曜日は今年はじめてのゼミ。

めでたくもかしこくもゼミ生はみな卒論を提出できた。
「卒論の中間報告をしろ」といったら、手ぶらでやってきて
「昨日の晩から明け方までピンガを飲んでいたので、できませんでした」というピンガ大王Kも、

 今時ワープロが打てなくて、汚い手書きでレジュメを書いてきたドバイ(従兄弟がドバイの王族とつきあっていたことから彼の愛称となった)も、

「このまま"ゆとり"で人生おくれませんですかね」というNちゃんも、

六年生のMとWもめでたく卒論を提出して卒業を確かなものとした。めでたい。

 MによるとWは下宿に帰らないまま、学内の24時間オープンのパソコン・ルームの同じ席にここ五日間、昼も夜も座っていたのだそうな。ちなみに、暮れから正月にかけて、ビルメンテがとまるので、トイレもゴミ箱もあふれて衛生状態はすごいことになっていたという。

 呆れていたら、Mが「僕も下宿にゴキブリとネズミがでて寝られなかったので、部室で一ヶ月暮らしていたことがありますよ」と申告。その部室の汚さをしるM子ちゃんが「あんなところで一ヶ月も暮らしたんですか」とあきれ果てる。

 で、そのあと卒業旅行で台湾にいくので、台湾について学ぶが、倉卒につくった自分のレジュメ、異様に口語調。

~それを憤った蒋介石は「一つの中国」に固執して国連を脱退、共産中国を承認する国とは次々と断交していった。客観的に言えばこの時、蒋介石が大陸にこだわらず台湾として独立していれば、台湾が現在のような不安定な地位に甘んじることもなかったわけである。しかし、現実はただ蒋介石のメンツのためだけに台湾は国際社会の孤児となり、彼が死ぬまでの四十年、戒厳令はでっぱなし、国会の改選はなし、裏社会が牛耳る地方議会は腐敗しつづけて国民は政治に背を向けていった。

「センセ~、脚韻踏んでますね」とほめてもらう(ほめてないて)

 そして台湾通のMがゼミのみなに台湾豆知識をご進講。

 「台湾の地図では、台湾ばかりか中国本土も領土ってことになっていて、シッキムまだ独立国で、朝鮮半島は統一していて、沖縄は琉球表記なんですよね。日本人は長期滞在の場合にはビザが必要なんだけど、琉球の人は必要ないの。沖縄の人、華僑の扱いなんですよ、はははは。」

 私「中華ドリームだねえ」

 M「で、一つの中国として、台湾は中国を支配する正統な政権、という触れ込みだから、故宮も精華大学もみな本土と同じものがちゃんと台湾にもう一つずつあるんですよ」

 私「本土のガンデン大僧院が中国に破壊されたから、インドに再建ガンデン大僧院が作られたような、そんなカンジだな」

 M「そんなカンジです。で、2010年問題ってのがあるんですけど、オリンピックも終わり、上海万博も終わり、イベントが終わった2010年に、人民が政府に対する不満を思い出すことを恐れて、台湾を接収して人民の気を外にそらすかもという説があるんですよ」

 Oくん「センセーそんな時に台湾行って大丈夫なんですかあ」

 私「大丈夫だ。去年の卒業旅行は北朝鮮がミサイル実験やっていて民間航空機の安全は保証できない、と宣言したときだったが何ともなかったもん」

 M「でもキャセイパシフィツクよく燃えるんですよねー。でも大丈夫ですよ。ボクねー、キルギスタン航空のったんですけど、機内の設備がこわれまくっていて、しかも機内に流れていた音楽がマイ・ハート・ウィル・ゴーオン(タイタニックのてーま)でしたが、ちゃんと飛びましたもん」

 K太「オレがエア・インディア乗った時、スコールが降ってて他の飛行機みなキャンセルだったのにエア・インディアだけ飛んでたんで、喜んで乗ったら、すぐにエンジンに落雷して飛行場に戻ったよ」

 私「いいこと教えてやる。飛行機の燃料はツバサに入っているんだ。だからエンジンが火を噴いたら、そのエンジンすてて残りのので戻るんだよ。生きててよかったね。」

このメンバーなら決して飛行機は落ちない。そう確信した初ゼミであった。
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DATE: 2010/01/05(火)   CATEGORY: 未分類
NHKの五台山
 NHK(総合)の『世界遺産への招待状』という枠内で4日の22:00に五台山を放映した。五台山といえば中国仏教の聖地として名高いが、満洲人が中国を征服して清朝を建てた後は、彼らがチベット仏教を信仰していたため、チベット・モンゴルと中国との境界にあるこの五台山は、チベット仏教徒が多く居住していた。清朝末期の1908年にダライ・ラマ十三世にあうためにこの地を訪れた寺本婉雅が

「現在五台山中、青衣派(中国仏教)に属するもの二十三ヶ寺、喇嘛教(チベット仏教)に属するもの二十五六寺という。」といいまた、五台山の中心にある寺院、塔院寺ですら
「総て殿内の荘厳は喇嘛教式に化せり。供物香華悉く喇嘛教にして西藏と異なることなし。」(寺本婉雅『藏蒙旅日記』)
といわれるくらい、早い話は、ここ数百年五台山は中国仏教の勢力は微々たるもので、チベット仏教一色になっていたのである。

 ちなみに、1908年になぜダライ・ラマ十三世が五台山にいたのかというと、1904年のイギリス軍のラサ侵攻を受けて亡命中だったため。ダライ・ラマ十三世は五台山においては清朝皇帝が五台山に巡礼したときに滞在した行在所、菩薩院に居を構えていた。つまり、清朝皇帝と同じ格式でもてなされていたのである。

 今も五台山にはチベット仏教徒は数多く修業や巡礼目的で住んでおり、レコード・チャイナのお手盛り観光情報にのっとっても、チベット仏教の仮面舞踊などが行われているという。

 なので、当然チベット仏教の露出があるだろうなー、と思ってちゃんねるを合わせてみた。で、結果である。まあ期待していなかったが、チベット仏教の扱いは実にトホホなものであった。

 まず、客観的に番組の構成をおってみよう。

・五台山の概説。中国仏教四大聖地のうちの一つで一番栄えていて、日本や朝鮮かなどの僧侶もかつて巡礼に訪れたと説明。

・そうしてここで修業を行う中国仏教僧の話がえんえんと流れる。しかし、お堂にはチベット仏教の祈りの旗タルチョーがばたばたはためている。チベット人はいるはずである。いるはずなのに、フレームインしてくるのは中国僧ばかり。

・ナレーションは経済発展で居場所をなくした若者たちが、多く出家をするため、僧侶の数は増えている、と伝える。

・で、男女の中国僧と一人のチベット僧(民族的にはモンゴル人だけど)に焦点をあてる。

・中国僧(男)は三歳で父親が病死し母親は再婚して彼を捨て、世の中の汚さから逃れたくてここにきた。ここにいると家にいるようだ、という。彼は五台山で一番自然条件の厳しい西台の冬越しに今年はチャレンジするという。

・中国尼僧(女)はもと美容師で道を外れたことをしたことがあり、善い人間になるために出家したという。過去の過ちを仏様の前で悔いて戒律をまもった質素な生活を送るところはとても好感が持てる。

・とここまで中国僧の話がこれでもか、とでたところで、次に五台山には外から巡礼や修業にきた雲遊僧がいる、というつながりで、チベット僧(男)の紹介がなされる。彼は今は廃墟となったチベット寺天城寺(調べてみたらチベット名lha mkhar dgonだった)を再興するべく、どこのお寺にも属さず間借りをしながら、日夜住職にふさわしい器になるために修業をしながら、資金援助を申し出てくれる人がでてくるのを待っている。


・ナレーターによると彼の名はカクサンカイビ(格桑戒美)。あのね。これチベット名に漢字あてただけなんだから、それを日本語で訓読しても意味ないでしょ。チベット名でケルサンジクメは無理でも、せめて現代中国語で発音してやってくれ。で、このケルサンジクメさんは家族から還俗してくれ、体が心配だ、と頼み込まれていた。

 で、ここで、近代化の中で傷ついた人を五台山は広く受け入れている、で、番組は終わり。

 これを見た限りでは五台山は中国仏教の山で、チベット僧は外からやってきてたった一人で孤軍奮闘している遊行僧のみ、と見える。じゃあ、いろいろなところではためているタルチョーは誰がつけたのかしら? 仮面舞踊をやってるお坊さんはどこにいるの? 

 かつて、戦中に五台山を訪れた日々野丈夫センセは『五台山』の中で、五台山はチベット仏教の山になってしまった、と書いているけど、NHKさんによると、今は近代化に傷ついた若者を癒す中国仏教の聖地になっているらしいですね。

 で、これは聞いた話ですが、とある日本人が2007年に五台山を訪れた所、チベットの僧侶がたくさんいました。で、その翌年2008年にオリンピックイヤーのチベット人蜂起がありました。そしたら、同年6月に五台山を訪れたら、チベット人の姿が見えなくなっていた、ということです。何でもお寺に属していないチベット人はみな帰れとかいう当局命令がでたとか。

 で、NHKが取材したの去年(2009年)は当局によるチベット仏教徒に対する締め付けが健在であったため、チベット人がまったくフレームインしていなんじゃないの? で、このケルサンジクメ氏も外からきて、いつ追い出されても仕方ない雲遊僧ということを明記してやっと、放映が許されたんじゃないの?

 この番組は世界遺産の招待状と銘打っている。五台山の建物の多くは清朝皇帝の寄進によって建てられたもの。清朝時代の話ぜんぜんでてこないのも、チベット仏教の話がでてこないのもおかしいんじゃないですか。
 それから、ここは仏教の聖地なのに文殊信仰もほとんど説明なし。典拠となった華厳経も紹介されず、日本人留学僧の話も円仁くらいしかでてこず。
 つまり、教養レベルは非常に低い番組といえる。
 世界遺産の現在性を伝えるという意味では一定の役割を果たしているが、チベット仏教徒から信仰の自由を奪っているという、一番の問題点を報道できいないので、これもかなり空気が抜けている。

 ので、結局はただの観光案内番組ということで、これでは皆様のNHKのカンバンが泣くのではないか。
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DATE: 2010/01/01(金)   CATEGORY: 未分類
明けましておめでとうございます。
るり
 明けましておめでとうございます。

今年の干支はトラなので、写真はうちの茶トラのるりjrです。シマシマが一番はっきりしている写真を選んだら顔がはっきりうつってません。美人さんなので残念です。

 十二支の中でもトラは絶滅危惧種の筆頭。野生動物の保護にあたっていたWWFも1972年から「オペレーション・タイガー」というプロジェクトをはじめてインドにいるベンガルトラの保護などを行っている。

 何しろシベリアトラは349頭、インドシナトラ422頭、マレートラ300頭、、スマトラトラ441頭、ベンガルトラ1890頭にまで減って、以下、ジャワトラ、バリトラはことごとく絶滅したとな(WWF 2010 1/2号)。

 人間が増えすぎて森を伐採した結果である。

 ここ十年間中国にはトラの痕跡が見いだされていないので、中国のトラも絶滅したと言われている。「苛政は虎よりも猛し」とことわざにまで虎がでてくる中国にあって、虎が滅びて苛政(共産党の一党独裁)が残っているというのもいかがなものか。

 チベットでは昔からダライ・ラマは殺生を禁じる仏法の教えに従って森を漁師に対して禁地にしていた。中国がチベットを支配してからは、当然環境破壊がすすみまくり、チベット人も昔ほど野生動物を大事にしなくなった。

 しかし、2006年にダライ・ラマ14世が「毛皮を着たいという見栄のために動物を殺生をするのはやめなさい。そもそも野生動物は保護するものよ。新しい素材のジャケットもあるでしょ」(うろ覚え)と言ったら、遊牧民たちが、自分の着ていた毛皮をぼんぼん火に放り込んでダライ・ラマのスピーチに答えた。それを見た、中国共産党はチベット本土にまで浸透するダライ・ラマの影響力に恐れを成し、チベット政策を締め付けた。
 こうしてオリンピックイヤー(2008)の蜂起に至ったことは有名なはなし。


 ダライ・ラマはかねてより、「すべては依存しあって存在しているので、人が自分の家族、自分の会社、自分の国、などと自分の延長にあるものだけのために生きていてはこの世は滅びる。社会、地球全体に対する責任を自覚しながら行動せねばならない」といって普遍的責任感を説いた。

 確かに、生物多様性、文化の多様性が保証できなくなった時、ガサツで丈夫な多数派の生き物(カラス、ネズミ、ゴキブリ、人間)だって無事ではいられないだろう。トラが安心してすむ森があること、チベット人が自らの生まれた場所で文化をまもっていけること、このようながひいては地球の未来を確かなものにしていくのである。

 というわけで、今年もチベットをよろしくお願いしまーす。
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