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白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2008/02/21(木)   CATEGORY: 未分類
来年も受けられますか
 今の時期、大学のセンセーおよび事務の方々は一年のうちで一番の緊張を強いられる。
 閉鎖された大学の中では上から下まで事務作業にかかりっきりである。
しかしおかげさまで、学部の入試もつつがなく終わり、関係者一同ほっと胸をなでおろし、再び研究の日々へ。

 某大学のほにゃらら先生によると、入試監督をしていたら、その部屋で一番前の席にいた受験生が、なんと電子辞書をとりだして、真っ向勝負のカンニング。

 こういう生徒を発見した時の大学側のマニュアルはものすごく細かい。

 なんでそんなに細かいかというと、無実の人をカンニングの罪に問うてしまうキケンを排除するだけでなく、同じ部屋で受験している他の受験生の邪魔にならんように、クールに処理しなければならないからだ。

 その先生もマニュアル通りにクールに処理して、その受験生はしかるべき人々の前に引き出された。

 当局の方々「君は今日のこの学部の試験に限らず、本大学で受けた他の学部の試験もみな無効になります。」

 するとその受験生「あの、来年は受けられますか

 この話を聞いた人はみな大爆笑したという。もし来年入学できたら確実にそこにいた先生方の何人かとは顔を合わせるのである。つまりは自分の前非を知っている人がいるのに、それも気にせず入ろうとする、その天下無敵な受験生の感性に対する、あ~あという、諦念のまじった笑い。

たとえが悪いが、万引きしてつかまったスーパーに履歴書だしにいくようなものである。というわけで「それ恥ずかしくないの?」といっても通じない人が増えてきたような今日この頃。

 そいえば、とある人気ブロガーが最初、「コメント欄に書き込まれたものはいかなるものも削除しない」、と公言していた。それは、たとえば、みながなごやかに話し合いをしている最中に、ただ自分の感情をたたけつけるだけのコメントを書き込んでも、みなにたしなめられたり、無視されたりするので、それによって、自分の立ち位置(まわりがドン引きしている)ことを客観的に自覚させることを意図してのことであった。

 いわば「自らを恥じてね」作戦である。

 しかし、今その人気ブログはコメント欄はサイインインしなければ入れなくなっている。つまり、人の目も気にせず自分の感情のままに動く輩があまりにも増えた結果、「自からを恥じてね」とかいう穏やかな作戦が通じなくなり、対抗手段を講じねばならなくなったのである。

 問題の多い客が増えた結果、問題のない常連客をまもるために会員制にすることを余儀なくされた居酒屋のようである。
 
 そいえば、あの豚を牛と偽って売っていたミートホープの社長、法廷で「自分は肉を一目で見極める職人芸があるので、食品Gメンとしてこれからの人生を生きたい」とのたまって、裁判長が「あなたね~、今回の件で一番の被害者は誰? 誰なの?」と聞いたら元社長しばらく考えて

「消費者?」(疑問形になっているところがかなりイタイ)。

 たしかにアメリカでは犯罪者を同種の犯罪の摘発にあてることはあるけれど、それ自分から言い出すもんでないと思う。

 自分を含めて人はみな我が身が可愛い生き物。自分に対してはおお甘シュガーで、他人に対してはブリザード。この人間の基本に「善悪判断力の欠如」と「恥知らず」が加わると天下無敵の困ったちゃんに。
 
 恥を知る、という言葉には慚と愧という二つの概念がある。
 慚とは悪行を「自分に対して恥ずかしいからやめる」。
 愧とは悪行を「他人に対して恥ずかしいからやめる」。

 誰も見て無くとも誰に罰せられずとも「これやったら自分で自分が恥ずかしい」という感覚が前者であり、「あの人はこんなにまともなのに自分は何やってんだ」という感覚が後者である。

 確かにこういう感覚、現在はもっとも薄れてきているかも。
 
 自分がダメになったのは親のせい、教師のせい、社会のせい、こいつらに学ぶものなんて何もない。それに対して自分は世界で唯一の可愛そうで可愛い愛すべきもの。

 こういう状態は無慚・無愧といって、副次的な二十の煩悩のうちの二つ。ちなみに、この二十の煩悩の中には躁と鬱を意味する言葉も入ってる(笑)。

 仏教における煩悩の区分を見ていると、本当にこの全てが自分の中に備わっているのでいつも感心してしまう。仏様はこれらの悪質な心の働きすべてがなくなった状態なわけだから、そりゃ凡夫がめざすにはムリでしょ、ということになる。

 でもだからといって、自暴自棄にならないのが仏教の世界観のすごいところ。仏様にいきなりなることはできなくとも、ちょっとでもいいことをすれば、その報いはより大きく後世に現れますよ~と、説くことも忘れない。

この言葉を信じて、今日もひたすら凡夫道を精進。
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