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白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2006/11/18(土)   CATEGORY: 未分類
お遍路の光と闇(おおげさ)
井村屋のあんまんを食べながら仏青の例会に参加する。

 まずわたしがダンナを叱咤激励して徹夜してつくらせた「超宗派お寺データベース」(仮称)についての概要を説明し、みなへの協力を求める。これについてはまたいずれ。

 そして、例によって、インターネットで袈裟の値段を調べて、「おっ、この袈裟いっせんまん」とかもりあがったり、七時のニュースにつっこみをいれたりと、ゆるいもりあがりかたをしつつ、少年Hくんより、八十八箇所巡礼の作法をきく。

 これが結構、面白かった。

 八十八箇所巡礼とは、弘法大師さま(空海)ゆかりの八十八の寺院をたどって四国を一周する、日本でもっとも人気のある巡礼ルートである。お遍路といえば分かる方も多いのではないか。

 最近、このお遍路は、NHKやマスコミや旅行会社がそろってブームをしかけた結果、この八十八箇所巡礼路には大型バスが大挙して全国からおしよせ、歩きの巡礼も健康増進を目的とするうぞうむぞうまで参画して、わけわからん状態になっている。

 少年Hくんは、この八十八箇所を十分の一とはいえ作法にしたがって歩いてまわった経験をもつ。

 彼は巡礼の時につく杖、お寺を訪れた時におさめるお札、お寺を訪問した証に事務所で書いてもらう朱印をあつめた朱印帖、巡礼の衣類などを参考にもってきてくれた。

 わたし「お札って、巡礼一回終えるごとに色がかわるんだよね。そいでもって百回まわった人はゴールドカードになるんだよ」

 一同「へー」

 少年H「ボク百回のお札の切れ端もってますよ」

 わたし「見せて見せて。この百回のお札って万病にきくって俗説があって、百回以上巡礼地まわった人の後ろには、ジジババたちが群れをなしておっかけしているんだよねー。あー、ありがたい」

 少年H「この杖は御大師さまの分身なので、巡礼中決して粗末に扱ってはいけなくて、宿についた時も自分の足を洗うよりも先にまず杖の先を洗うんですよ。今も上座においてますし」

 わたし「この部室の上座っていえば、一応仏壇のあるあそこじゃないの?」

 少年H「でもあの仏壇の前ゴミだらけなんで、ちょっと置くのが憚られて・・・」

このゴミは俗称スメール山といわれて、悪臭の原因となっている。はよすてろ。

 少年H「徒歩で巡礼する人は、同じルートを同じ速度でだいたい移動するから、経験のある人からいろいろな情報を教えてもらったりとか情報交換をするんですよね。これはお寺周辺の簡易宿泊所やおいしいラーメンやの情報をあつめたリストです」

 一同「おー」

 少年H「徒歩の巡礼のためには、お寺がお堂を宿泊用に準備していることもあって、通夜堂っていうんですけど、どのお寺がどこを通夜堂にしているのかとか教えてもらえるのもありがたいです。通夜堂は本来貧しい巡礼者や修行を行う人のために寺側が好意であけている堂なのに、最近は興味本意でここにとまる人が増えてきて、貧しいまじめな巡礼者が迷惑しています。」

 そして、少年Hくんの昨今のケイハクな巡礼ブームに対するするどい指摘がはじまった。

 いわく、巡礼路の沿道の人々は、貧しい巡礼に食べ物や宿やお風呂を世話することによって、善根を積むという「御接待」という習慣がある。御接待をする方は行として行っており、決して楽にやっていることではないのに、

 最近ブームになって、虫のようにわいてきたにわか巡礼者たちの中には「御接待はしてもらって当然」「善根宿もタダでとまってとうぜん」「風呂もかしてくれてあたりまえ」という吝嗇家・興味本位・鉄面皮・厚顔無恥な連中が多いのだという。

 当然彼らは、これらの宿で自分がいかにお金もって楽な隠居生活をしているかを自慢することも忘れません。

 これはイタイ。イタタタタ。

わたしは巡礼がブームになることは、日本人が精神性をとりもどすいい契機だと思っていたが、これを聞くと、そんな単純な問題ではないことがわかった。

 少年Hくんによると、ブームで儲かるのは88箇所のお寺と旅行社だけ(御朱印をかけば巡礼一人アタマ300円から500円とれるし、御利益グッズもうれる)。お遍路を支えてきた沿道の方にとっては、負担が増えるだけで、何もいいことない。
 とくに、上述のような吝嗇・興味本位・鉄面皮・厚顔無恥な巡礼客ばかりでは接待の気も萎えるというもの。

 こういう困った巡礼客は沿道の方に迷惑をかけないよう、大型バスで移送した方がいい。

 いろいろ考えさせられる、少年Hくんの巡礼話であった。

 ちなみにワタシは全国百観音を踏破した百観音の御朱印をもつ実績を誇るが、分をわきまえているので、行程のうち歩いた部分はごくわずかであり、電車やバス、タクシーまでつかう大名行脚であった。沿道の方に迷惑はまったくかけていないが、Hくんのように何か人に語れるものもまったくない。
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